1月前半に1つイベントを終え、さあブログ始めようと思った矢先、新たなトラブル勃発。さすが本厄の大厄。初詣で厄除け祈願してもらえばよかった。。
ということで、トラブルも少し落ち着いたため、今年一発目ブログ。
今年1つ目のテーマはこれにしようと昨年から決めていました。「プラネタリーバウンダリー」について深掘りしようと考えています。
なぜ2020年1つ目のテーマをプラネタリーバウンダリーにしようと思ったかというと、「人類史上初めて、人類が地球をなんとかしよう、地球のためにお金を払おうとしている時代が来たのでは」と考えているためです。
●そもそもプラネタリーバウンダリーとは?
プラネタリーバウンダリーとは「人類の活動がある閾値または転換点を通過してしまった後には取り返しがつかない「不可逆的かつ急激な環境変化」の危険性があるものを定義する地球システムにおけるフレームワークの中心的概念である。「地球の限界」 、あるいは「惑星限界」とも呼ばれる。」(引用:wikipedia)
簡単に言うと「地球が大変なことになる前に、地球を守るために順守すべき項目」と個人的に解釈しています。これらを守ることで、人類は地球のキャパシティ内で活動し続けられると捉えています。
世の中全体を「人」と「地球(環境・社会)」に分けるとすると、私の属する化学・素材産業は主に「地球の苦しみを減らす/地球の快適を増やす」ことに大きく貢献できると考えています。
他方で「人の苦しみを減らす(ヘルスケア・医療)や人の喜びを増やす(QOL向上))」ことは、医療機器や医薬品、エンターテインメント、旅行やゲーム等いろんな方法があり、必ずしも化学・素材産業が主役になれるとは限らない。
そう考えると、化学・素材産業に携わる者として、地球に貢献できる素材やテクノロジーに対して、研究開発や事業化に携わりたいしなあと考えていました。
●人類が地球に対してお金を払おうとしている時代
しかし、これまではそのようなテクノロジーがなかなか地球に貢献できなかったと感じています。例えばかつてのレジ袋有料化の取り組みが典型的な例。
スーパー、コンビニを始めとするレジ袋は、今でこそマイクロプラスチックや海洋プラスチックの問題から悪者扱いされていますが、過去にもレジ袋を生分解性プラスチックを用いてゴミにならないような取り組みはありました。
しかし合理的な消費者の方は「今まで無料だったレジ袋を何で有料で買わないといけないんだ」という考えを持ち、極論「0円で環境に残るレジ袋」が「10円で環境に残らないレジ袋」を駆逐していた時代がずっと続いてきたという認識です。
ところが、上記のプラスチック問題が(私の想定より)長く持続し、カフェを始めとする飲食店が次々にプラ性ストローを代替する動きが出てきました。
特に若い層を始めとする消費者も「地球に優しくないとダメだよね」というマインドが定着しつつあり、そんな消費者にサービスを提供する企業側も「そんな消費者に受け入れられるよう、わが社も環境問題を解決する取り組みを(お金を出してでも)行おう」という動きになり、これが持続しているのが2019年以降ではないかと感じる次第です。
これは少なくとも私にとってはめちゃくちゃいい時代。こんな時代、今まで初めてでは?と思う位です。
●プラネタリーバウンダリーを学ぶ
ということで、この地球を守ることがビジネスに繋がり得る時代に、どんな順守すべき項目があるのかを包括的に把握しようと思い、知り合いの紹介で昨年秋ころから読んでいたのが「小さな地球の大きな世界」という本です。
この本、私に関心のあるテーマが盛りだくさんで大変勉強になったのですが、翻訳の問題か構成のためか、とても読みにくかった・・・
本は3000円以上するわ電子書籍もない状態ですが、ざっと概要を知りたい方は出版社から要点をまとめたpdfがあるのでこちらをどうぞ。
小さな地球の大きな世界』パンフレットpdf
地球を守るための守るべき項目が9個挙げられています。提唱されたのは2009年。
ちなみにこのプラネタリーバウンダリーに関しては賛否両論あります。例えば気候変動に関しては「CO2増加は温暖化に繋がっているのか?設定された限界値は正しいのか?」云々。これはまだ結論が出ていませんし、これからもしばらくは結論はでないでしょう。
これも自分の頭でしっかり考えないといけないですが、とはいえ「守るに越したことはない」項目ばかりですので、次回以降、それぞれについておさらいしたうえで、化学・素材で新たに取り組めることがないか?について考えていこうと思います。